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アルファベット

Posted on 2024年3月10日2024年4月10日 by 丿貫

アルファベットとは検索エンジン大手グーグルの親会社。

イオンで例えると持ち株会社である親会社「イオン」に当たる。

「イオン」がイオンリテールやイオン北海道、イオン九州やマックスバリューという子会社を保有しているようにアルファベットという会社も中核のグーグルを初め多数の会社を保有している。

ただ多数の会社があってもアルファベットの収益の大部分は検索エンジンの広告収入に依存している。収益は6割弱が検索エンジン広告に由来している。

じゃあこの広告収入以外にどんな事業があるのかといえばYouTube。

2006年にグーグルは約2000億円で当時目新しかった動画サイトYouTubeを買収した。その当時は動画サイトの運営コストが高く大赤字だったのでこの買収は無駄遣いと批判されていた。

しかし2023年のYouTube収益は4兆円を軽く超えている。振り返るとYouTube買収は大成功で現在のアルファベット収益の1割を占める。

YouTube以外の事業だとグーグルクラウドがある。

グーグルクラウドとはなんぞやという話だがシンプルに説明するとグーグルの超高性能コンピュータにアクセスさせてもらい自分の家のPCではできない膨大な計算やAI学習を代わりにやってもらうサービス。

その時に使用したグーグルのPCリソースに対して料金が発生する。

2022年に登場したオープンAIのチャットGPTなどを開発するには家庭用PCでやると100年かかってしまう所をグーグルクラウドでやれば数か月でできたりする。

このグーグルクラウド事業は親会社アルファベットの事業で最も急成長している分野でありその成長速度は株価に影響する。

検索エンジン、YouTube、クラウド以外だとスマホのOSであるandroidもこのアルファベットが開発している。

アルファベットの決算(2014~2023)

アルファベットの年間売上高(単位:100万ドル)

売上高昨対純利益昨対EPS
2014Q115,42034520.25
15,95533510.24
16,52327390.20
18,10345940.33
2015Q117,25811.9%351520.4%0.26
17,72711.1%340919.2%0.25
18,67513.0%397921.3%0.27
21,32917.8%492323.1%0.37
2016Q120,25717.4%420720.8%0.30
21,50021.3%487722.7%0.35
22,45120.2%506122.5%0.36
26,06422.2%533320.5%0.38
2017Q124,75022.2%542621.9%0.39
26,01021.0%352413.5%0.25
27,77223.7%673224.2%0.48
32,32324.0%-3020-9.3%-0.22
2018Q131,14625.8%940130.2%0.67
32,65725.6%31959.8%0.23
33,74021.5%919227.2%0.65
39,27621.5%894822.8%0.64
2019Q136,33916.7%665718.3%0.48
38,94419.3%994725.5%0.71
40,49920.0%706817.5%0.51
46,07517.3%1067123.2%0.77
2020Q141,15913.3%683616.6%0.49
38,297-1.7%695918.2%0.51
46,17314.0%1124724.4%0.82
56,89823.5%1522726.8%1.11
2021Q155,31434.4%1793032.4%1.32
61,88061.6%1852529.9%1.36
65,11841.0%1893629.1%1.40
75,32532.4%2064227.4%1.54
2022Q168,01123.0%1643624.2%1.23
69,68512.6%1600223.0%1.13
69,0926.1%1391020.1%1.06
76,0481.0%1362417.9%1.14
2023Q169,7872.6%1505121.6%1.17
74,6047.1%1836824.6%1.35
76,69311.0%1968925.7%1.45
86,31013.5%2068724.0%1.83
単位:100万ドル

2014年の売り上げは660億ドルで2023年は3074億ドル。

10年間で売り上げは4.6倍に成長。

アルファベットの年間純利益(単位:100万ドル)

純利益は2014年に141億ドルだったに対して2023年には737億ドルへ成長。

10年間で純利益は5.2倍に成長。

そんなファンダメンタルズもあり過去10年間で株価は5倍に上昇している。

売り上げも利益も5倍になった会社の株価が5倍になるのは当たり前。

事業別の成長

検索昨対YouTube昨対Cloud昨対
2019Q122,5473,0251,825
23,6423,6032,100
24,7413,8042,379
27,1854,7172,614
2020Q124,5029%4,03833%2,77752%
21,319-10%3,8126%3,00743%
26,3386%5,03732%3,44445%
31,90317%6,88546%3,83147%
2021Q131,87930%6,00549%4,04746%
35,84568%7,00284%4,62854%
37,92644%7,20543%4,99045%
43,30136%8,63325%5,54145%
2022Q139,61824%6,86914%5,82144%
40,68914%7,3405%6,27636%
39,5394%7,071-2%6,86838%
42,604-2%7,963-8%7,31532%
2023Q140,3592%6,693-3%7,45428%
42,6285%7,6654%8,03128%
44,02611%7,95212%8,41122%
48,02013%9,20016%9,19226%
                           単位:100万ドル

アルファベットは検索広告収益に大きく依存している。もし強力な検索エンジンやAIサービスが出てきてグーグル検索のシェアが低下したら深刻な脅威になる。

なので検索エンジン以外の収益を求めて買収や新たな事業に投資している。


グーグルクラウドは主要3事業の中で最も成長率が高い。しかしこのクラウド事業には強力なライバルがいる。


マイクロソフトの「アジュール」とAmazonの「AWS」。

特にアジュールを展開しているマイクロソフトはチャットGPTを開発したオープンAIと協業していてAI分野でアルファベットより先行しているので強敵。

クラウド事業はいま一番熱いテーマであるAIと高い親和性があるので経営資源をよりクラウド事業へ振り分けていくはず。

アルファベットの自社株買い

2004年に新規株式公開を果たしたアルファベット(当時はグーグル)は検索エンジン広告という安定の成長力のおかげでひたすら右肩上がり。

2008年のリーマンショックやコロナショックで一時的に下落することはあってもずっと保有していれば株価は回復する。

なぜ回復するのかといえばこの会社は株が上がる3つの基本を備えているから。

その3つとは

  • 年間売上高の成長(10%以上
  • 安定した純利益
  • 自社株買い

アルファベットは売り上げも純利益も右肩上がりなので株は自然に上がるのだがそこにもう一つ株価上昇の材料がある。

それが自社株買い。

アルファベット社の純利益に対する自社株買い

オレンジ色が純利益 青が自社株買い

株主に対して還元する手段は何個かあるが一番メジャーなものは配当金。

株を持っているだけで毎年配当金がもらえるので株主としてのメリットを実感しやすく投資家に人気の株主還元案。

だがアルファベットは株主に配当金を支払っていない。

じゃあアルファベットは株主に対して何も利益を還元していないのか?といえばそうではない。

純利益の大部分を自社株買いに費やしている。2023年は600億ドル(9兆円)分の自社株買いを行い償却した。

その自社株買いにより1年間で約2.7%のアルファベット株が市場から無くなり元々保有していた株主の価値が上昇した。

1年間で発行済株式総数の1%を安定して行っている会社の株は毎年1%ずつ上昇圧力が掛かるので株価が上昇しやすい。アルファベットはその3倍近い力で自社株買いを行っている。

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